【東京都現代美術館】「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」他

美術

6月9日(火)東京都現代美術館がついに全館開館!

新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から長らく休館していた東京都現代美術館がついに開館!

本来3月14日(土)に会期がスタートするはずだった展覧会がついにお披露目。
作品たちが3カ月近くも誰もいない展示室で人の目に触れるのを待っていたかと思うと感慨もひとしおだ。

ドキドキしながら入館すると、非接触型体温計を持ったスタッフが出迎えてくれた。

待望の!個展「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」

館内で配布される作品リスト。

なんといっても待ち望んでいたのは、日本では約10年ぶりとなるオラファー・エリアソンの大規模個展「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」だ!

今回は、展示室内に水を降らし、虹を再現する初期の代表作《ビューティー》(展覧会のポスターに使用されている作品)が展示されるという。
大規模に水を使う作品は設備の制約が多く、展示は簡単ではない。
貴重な展示に期待膨らむ!

この展覧会をさらに深く楽むための5つの予備知識

というわけで、アートファン待望のオラファー・エリアソン展。
観る前に知っておきたい5つの予備知識をご紹介。

1.オラファー・エリアソンってどんな作家?

オラファー・エリアソンは1967年コペンハーゲン(デンマーク)生まれ。
アイスランドとデンマークで生まれ育った。
特に幼少期にアイスランドで多くの時間を過ごした体験が、彼の自然への深い洞察の根源にある。

1990年代初めから数々の作品を発表。
デンマークの美術学校で学んだ後、1995年にベルリンに渡り、「スタジオ・オラファー・エリアソン」を設立。
現在はデンマークとベルリンを拠点に活動している。

光や水、霧などの自然現象を新しい知覚体験として屋内外に再現する作品を数多く手がけ、世界的に高く評価されている。

2.「スタジオ・オラファー・エリアソン」とはどんな組織?

オラファー・エリアソンがベルリンで設立した「スタジオ・オラファー・エリアソン」は、技術者、建築家、研究者、美術史家、料理人等、100名を超えるメンバーで構成される組織

彼らはエリアソンと協力して作品制作を行っている

スタジオでは、日々、実験とリサーチ、コラボレーションによって、さまざまなアイデアやプロジェクトが開発されている。

(一人で全てを作るのではなく、スペシャルメンバーの協力によって、あの大規模な作品の数々と、多彩なアイデアが実現しているのね。)

3.今回の展覧会の最重要キーワード「サステナブル」ってなに?

「サステナブル」(英: sustainable)は直訳すると「持続可能な」という意味。
人間の活動が自然環境や資源に悪影響を与えず、かつその活動を維持できるさまを表す言葉。

2019年4月に東京都現代美術館で行われた講演会映像は、作家による下記のような言葉で始まる。

私が関心を持っているのは
どうすれば私たちひとりひとりが
「地球の気候変動と繋がっている」
「気候変動の一部に含まれている」
という実感を持てるのかということです


オラファー・エリアソンの作品の強度はここにある。
彼(彼ら)の制作のモチベーションは、地球環境への問題意識なのだ。
今回の展覧会では、問題解決のために「アーティストとしてできること」に真剣に取り組んできた足跡を辿ることができる。

4.写真撮影もOK

(筆者撮影)《あなたに今起きていること、起きたこと、これから起きること》2020 に映る我々

地球環境への問題意識に溢れ、大変知的なエリアソンだが、その表現方法はエンターテイナーと呼ぶにふさわしい。
子供から大人までわくわくするような作品ばかりで、美術を全く知らなくても楽しめる。

光や霧、視覚の不思議を利用して、空間を自在に変容させるインスタレーション作品は、つい写真を撮りたくなってしまうものも多い。
今回の展覧会は写真撮影可能なのが嬉しい。
あくまで他の鑑賞者に配慮しながら撮影を楽しんでほしい。
(じっくり撮りたい方は平日の訪問を強くオススメする。)

5.整理券制の参加型作品がある

自宅で《サンライト・グラフィティ》ごっこに興じる筆者。

暗闇に光でドローイングを描く体験型作品《サンライト・グラフィティ》は整理券制
体験希望の方は整理券を勝ち取らねばならない。(体験の様子は鑑賞可能。)
1回の体験時間は約12分間、各回の定員は2名。

展覧会ホームページによると、配布方法は下記の通り。

■配布日時:各日午前10時より(先着順、無くなり次第終了)

■配布場所:企画展示室地下2F No.09《サンライト・グラフィティ》の展示室

※整理券は1名につき1枚ずつ配布します。配布当日に限り有効です。(オラファー・エリアソン展のチケットが必要です)

※今後の混雑状況によっては配布方法等が変更になる場合がございます。

https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/olafur-eliasson/

私は平日の午後に訪問し、残念ながら「配布終了」。
しかし、この作品に使われている「リトルサン(電力にアクセスできない地域に住む人びとに届けられる携帯用のソーラーライト)がミュージアムショップで売られていた!
《サンライト・グラフィティ》は仕組みが特殊なので美術館でしか体験できないが、購入すれば自宅で「リトルサン」を使って遊べる。

リトルサン オリジナル - NADiff Online
アートブック、展覧会カタログ、グッズ 、エディション/マルチプルなどを取り扱うアートショップ&ギャラリー

オラファー展以外の展示も魅力満載

東京都現代美術館では現在4つの展覧会が同時開催中だ。

【企画展】
■オラファー・エリアソン ときに川は橋となる
■カディスト・アート・ファウンデーションとの共同企画展 もつれるものたち
■ドローイングの可能性(会期6月21日まで

【コレクション展】
■MOTコレクション いまーかつて 複数のパースペクティブ

【午後2時に入館し、閉館までに4展全部観た筆者から一言】

一気に全部観るのは避けた方が無難
体力と集中力が尽きた…
午前と午後に分け昼食をはさむか、半日で観たい場合は途中で糖分摂取を伴う休憩をはさむことを強くお勧めする。
欲張らないなら、「オラファー」だけ観るのが一番贅沢で良い

「もつれるものたち」のテキストのボリュームがかなり大きかった。
とても見ごたえのある良い展示だったので、「もつれるものたち」のためだけに別日に訪問しても良かった。
(「オラファー」で上がりきったテンションで続けてさらっと観れるような内容ではなかった。非常に考えさせられる重たい内容。)


特に「オラファー」は会期終了に向けて来場者が増えると予想されるので、是非早めに観に行ってみて!

「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」

会場 東京都現代美術館
会期 2020年 6月9日(火)ー9月27日(日)
休館日 月曜日(8月10日、9月21日は開館)、8月11日、9月23日
開館時間 10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
観覧料 一般 1,400 円/ 大学生・専門学校生・65 歳以上 1,000円/ 中高生 500円/ 小学生以下無料

◆東京都現代美術館
 ホームページ https://www.mot-art-museum.jp/



※次ページはネタバレ満載の主観備忘録です。興味のある方のみどうぞ。

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