ニコニコ美術館って知ってる?

美術

恥ずかしながら、新型コロナウイルスが流行するまで私は知らなかった。
ニコニコ美術館。

初めてニコニコ美術館の放送を観たのが6月。
コロナ禍の今、私が唯一番楽しみにしている美術鑑賞の手段だ。

新参ファンながら、その魅力をご紹介したいと思う。

ニコニコ美術館とは?

ニコニコ美術館 (ニコ美)(ニコニコ美術館) - ニコニコチャンネル:社会・言論
注目の展覧会を解説付きで会場から生中継!どこよりも深く自由に、美術と展覧会の楽しみ方が分かる特別番組をお送りします! ...

ニコニコ美術館とは、株式会社ドワンゴが運営するライブ動画ストリーミングサービスである「ニコニコ生放送」を使って配信される、ドワンゴの公式番組のひとつ。

全国の美術館の展示会場内を練り歩きながら、キュレーターや専門家等による解説付きで生放送を配信する特別番組。
2012年から不定期で配信されている。

コロナ禍におけるニコニコ美術館の取り組み

私がニコニコ美術館を知るきっかけになったのはTwitterのこの投稿。

2月26日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、政府は大型イベントの自粛を要請。
それを受け、文部科学省は美術館・博物館に休館等の対応を求めた。

そのわずか2日後である。
ニコニコ美術館は「ネット展示配信」を無償で実施する取り組みを開始すると発表。
全国の美術館・博物館に、ネット展示配信をしないかと呼びかけた。
番組制作・配信費用はドワンゴが負担。

そして、呼びかけから約1週間後の3月5日時点の発表で、全国の美術館・博物館から30件以上の問い合わせがあったとニコニコニュース公式twitterから発表された(後に問合せ件数は60件を超えている)。

ニコニコ美術館公式生放送 – ニコ百

すごい反響!
そして次々に放送スケジュールが公開された。
3月に行われた放送を下記に列挙してみよう。

・「江戸ものづくり列伝 – ニッポンの美は職人の技と心に宿る -」(江戸東京博物館・3月10日放送)
・「画家が見たこども展」(三菱一号館美術館・3月12日放送)
・特別展「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション-メトロポリタン美術館所蔵」(大阪市立東洋陶磁美術館・3月15日放送)
・「ピーター・ドイグ」展(東京国立近代美術館・3月18日放送)
・「春の花もの盆栽展」(さいたま市大宮盆栽美術館・3月20日放送)
・「チェコ・デザイン 100年の旅」(京都国立近代美術館・3月29日放送)
・「大清帝国展」(東洋文庫ミュージアム・3月30日放送)

短いスパンでこの放送数!
当初は3月いっぱいの予定だったためか、1つでも多く紹介しようという熱意を感じる…本当に素晴らしい。
反響を呼んだことと博物館・美術館の休館状況を鑑みて、4月以降も放送することが決定。
4月以降は月に2~4本のペースで生放送が配信されている。

ニコニコ生放送「ピーター・ドイグ展」(東京国立近代美術館・3月18日放送)を視聴した感想

私が初めてニコニコ美術館の放送を視聴したのは6月。
国立近代美術館で開催されている「ピーター・ドイグ展」(休館を経て6月12日に再開、10月11日まで)を観に行って、そのことをブログに書いた後だった。

ピーター・ドイグ展について、自分以外にも何か書いている人はいないかとネットサーフィンをしていた時に出てきたのがニコニコ美術館だった。

生放送を見逃してもタイムシフトで視聴可能

これ面白そう!けど放送日過ぎてるなぁ…と思ったが、「タイムシフト視聴」という機能を発見。
タイムシフトとは、生放送終了後でも、タイムシフト公開期間内であれば放送を視聴できる機能である。

早速会員登録し、アプリをダウンロードしてタイムシフト視聴!(視聴方法は後ほど詳しく)

この放送を観てからブログ書くんだった!!!!

とても後悔した。(笑)
それほど、詳しく、面白い内容だった。

休館中の東京国立近代美術館「ピーター・ドイグ展」から生中継【ニコニコ美術館】
解説者は下記の豪華3名!(敬称略!)

・桝田倫広(東京国立近代美術館 主任研究員)
・蔵屋美香(東京国立近代美術館 企画課長)
・五月女哲平(アーティスト)

約5年という長い月日をかけて展覧会開催に向けて準備してきた美術館職員お二人は、作家について知り尽くし、見どころを余すところなく伝えてくれる。
また、自身も油絵作品をメインに制作しているアーティストの五月女氏は、作家ならではの視点で会話に加わり、解説者3人の意見交換は作品1点1点のより深いところにまで及んでいく。

私は実際に展覧会を観に行ったので、答え合わせのように面白く観た。

いわゆる「オンライン美術館」的なコンテンツとの違い

新型コロナウイルスが流行し始めてから、おうちで美術鑑賞ができると謳った新しいオンラインコンテンツとして、「オンライン美術館」というものが登場し始めた。
いくつか観てみたが、これは作品を鑑賞していると言えるのか?作品がうつっている「写真」や「映像」を見ているにすぎないのではないか?と思ってしまう。
やはり作品を直接観る体験には絶対的に劣るのだ。
なにより、あんまり楽しくない。(笑)

そんな中、ニコニコ美術館は楽しい!
美術館で作品を観ることとは全く別の体験として、面白い。
自分の中に響くものの質が、「オンライン美術館」的なものとは段違いである。
これはみんなにお勧めしたいと思える程である。

ニコニコ美術館は2012年からの歴史を持っている番組だそうだが、コロナ禍の今だからこそ輝くコンテンツだと思う。

ニコニコ美術館を視聴する方法

1. 「ニコニコ生放送」に無料会員登録する

ニコニコ美術館を配信しているストリーミングサービス「ニコニコ生放送」の無料会員になり、ログインする必要がある。

(既に「ニコニコ動画」の会員である場合は、「ニコニコ生放送」も同じアカウントでログインできる。)

新規登録がまだの方は、下記のURLからどうぞ。

視聴しよう - ニコニコ生放送
ニコニコ生放送の視聴方法

【追々検討】プレミアム会員登録について

無料会員登録の他に、プレミアム会員登録というボタンがある。
月額550円で、様々なメリットがある。
ぱっと見一番いいなぁと思ったのは、タイムシフト視聴時の高速再生。
無料会員は1.25倍までしか再生速度を早められないが、プレミアム会員になれば2倍まで早めることができる。
ニコニコ美術館は1回の放送時間が平気で1時間を超える場合がほとんどなので、1.25倍では若干遅いのだ。
もっと高速で観たい!という方はプレミアム登録をオススメする。

niconico

スマートフォン、タブレット端末で観る場合はアプリをダウンロード

スマートフォン、タブレットで視聴する場合は、アプリをダウンロードすると便利。
番組をフォローすれば、生放送開始時にお知らせしてくれる。

アプリダウンロードは下記のリンクから!

ニコニコ生放送アプリ - niconico
スマートフォンやタブレットでも「ニコニコ生放送」を楽しもう!アカウント登録不要で、誰でも番組の視聴や配信ができます。みんなで盛り上がれる無料ゲームも盛りだくさん。

2. 「ニコニコ美術館」を視聴する

会員登録(及びアプリのダウンロード)が済んだら、「ニコニコ美術館」を視聴しよう。
視聴したい番組を選んで再生を押すだけ。
タイムシフト視聴は観られる期限を過ぎてしまう場合があるので要注意!

さいごに

私が抱いていた「ニコニコ」に対する偏見について

コメントが流れてくるのがどうも受け付けない、と思っていた。

正直なところ、私はニコニコ生放送を始め「ニコニコ」と名の付く動画系サービスを敬遠していた。
YouTubeは一般大衆向け、ニコニコは「オタク」の方々向け、というイメージを持っていた。

動画にリアルタイムで視聴者のコメントが流れて、「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」とか「wwwwwwwww」とか、独自の言語で画面が埋め尽くされる。
コアでマニアックな「オタク」の方々だけが近寄ることを許されている文化圏…それがニコニコ、というイメージ。


恐る恐るニコニコ美術館を視聴してみて、私は間違っていたと気づいた。

上記に挙げたようなニコニコのイメージに間違いはない。
画面は視聴者によるコメントで埋め尽くされ、時には意味のわからない独自言語も出てくる。
しかし、それを書き込んでいる視聴者たちは、果たして本当に自分とは異質な「オタク」という人種の方々なのだろうか?

間違っていたのは「自分は一般大衆である」という自己認識のほうであった。
美術を愛好しているのは決して一般大衆ではない。
今、「美術館に行けなくて悲しい」「どうしても観たい!なにか方法は無いかな?」「美術館大丈夫かな?展覧会せっかく企画したのにかわいそう」などと思っている人は、私を含め、コアでマニアックな方々、つまりオタクなのだ。
学芸員も作家も鑑賞者も、美術を取り巻く環境に身を置く人たちの全てが、社会において少数派なのかもしれない。
文部科学省の支配下にある公立美術館でさえ、このコロナ禍に国からろくに助けももらえない現状。いわんや
私設美術館は…
美術館が休館しようと、世の中の多くの人にとっては関心の無い出来事なのだ。
そんな中、ニコニコ美術館には美術好きが集まっている。
流れてくるコメントは(理解できないものもたまにあるが)多くは運営や出演者に感謝と敬意を表するものばかりで、自分も賛同したくなる。
まだコメントしたことは無いが、私がニコニコ用語を使いこなす日も近い。

ちなみに、画面を埋め尽くす視聴者コメントは設定で非表示にすることも可能。

国立新美術館 特別展「古典×現代2020―時空を超える日本のアート」の放送が今日あるよ!

↑終了しました。タイムシフト視聴ができるよ!

「古典×現代2020―時空を超える日本のアート」も、私が6月に観に行ってブログにも書いた展覧会。
読んでくださった方も、よかったら一緒にニコニコ美術館観ませんか?というお誘いです。

出演者は下記の2名!(敬称略!)
・橋本麻里 (ライター・エディター、公益財団法人永青文庫副館長)
・長屋光枝 (国立新美術館学芸課長)

またあの作品が観れる!しかも素晴らしいお二人の解説付き!
楽しみだ~。

以上、ニコニコ美術館の紹介でした!
ニコニコ美術館、「パトロンになる」というボタンがある…なるしかない。

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